🌈『うつ』(病)について その②・・・うつ、うつ病、うつ状態、抑うつ、抑うつ状態 ⇒ 神経症 治し方、鬱 治し方、HSP対処方法、強迫性障害 治し方、不安障害 治し方、森田療法 やり方、ご相談者の声、カウンセリング

「神経症」「うつ」「HSP」のお悩み克服 精神心理カウンセラーの堀川です。

今回は、「うつ」(病)について その②として、もう少し日常生活で起こる症状と、
昨今増えてきている「うつ」(病)について投稿をさせていただきます。


日常生活で起こる症状

 

日常生活で身近に出現する「うつ」の症状としては、主に以下のようなことが上げられます。

①朝方の不調…

朝早く目が覚めるが、目覚めた後、何もする気力が湧かない。朝(~午前中に掛けて)、何とも言えないくらい気分がどんよりとして
重く憂うつである。TVを見る気になれない。新聞も読む気にもなれない。出勤や通学、家事などの準備がとても面倒臭くてしんどい、など。

②仕事への影響…

とくに午前中を中心として、仕事に取り掛かる気力が湧かない。集中して仕事をすることができない。仕事上で判断を要する業務に対して、判断ができず、思考が前に進まない。気軽に人と会話をすることができなくなったり、会うこと自体が億劫になったりする。また、原因が分からない不安感がつのったり、イライラ感が強くなる。いままでやってきた仕事に対して、今後やっていく自信や希望がもてなくなる、など。

③生活面での不調…

いままで好きだったことが、楽しくなくなりつまらなくなる。誰かに傍に付いて居てもらいたいと思うようになる。逆に、誰とも関わりたくなく独りでいたくなる。とくに意味もなく涙もろくなる。昼過ぎあたりから夕方に掛けて気分が重く沈み込む。ときには自分自身の存在が、「消えて無くなってしまいたい」と考えるようになる、など。

④身体面での不調…

眠れないや眠った気がしない(睡眠障害)。とても疲れやすい(易疲労感)。すごく体が重くてだるい(強い倦怠感)。頭痛や食欲の低下。性欲の減退(いままで普通だった異性への興味がなくなってしまう)。とても喉が渇く(口渇感)、など。

このような諸々の症状、とくに「興味の減退」や「気力低下」、「睡眠障害」「爽快感の喪失」(例:入浴をしてもシャワーを浴びても、心地良い爽快感を失ってしまい、何も感じない状態)が、概ね2週間以上続き、なお且つ、いままでとくに意識もせず、毎日何気なく繰り返してきた行動がとても面倒臭くなったり、つまらなくなったり、できなくなってしまった場合、精神医学的には「うつ病」の罹患が推測されます。

 

十分な静養と服薬による治療や、精神療法的な対応が中心

 

うつ病の治療は、心理的側面の疲労回復を目標とし、十分な静養と服薬、精神療法による治療が中心となります。そのために、静養中は症状の軽重に応じて、心身に過度な負荷が掛からない程度まで、仕事の業務量を減らすこと。または、自宅療養や入院加療などの対処策が必要となってきます。

従来的に、うつ病になる人は性質的に、生真面目で几帳面、責任感が強い、周囲の人にとても気遣う、何か良くないことがあると自分が悪いと責めてしまう、といった傾向がみられます。そして、その対処として、十分な療養と服薬双方による、心理的疲労の回復がほとんどの事例において効果がありました。

 

近年増えてきているタイプのうつ病

 

しかし近年、雇用や労働環境、働き方の激しい変化の流れを受け、おもに若い年齢層を中心に、働いている企業組織への帰属意識が薄く、ややもすると、責任感が弱く自己中心的で、職場環境や周囲の人々に問題や課題を責任転嫁し、自分自身の責任を回避するといった、社会的観点からして、少々未熟な性格傾向が認められるものも増加傾向にあります。

つまり、衝動的・他罰的な言動が見られ、社会人としての職業的な役割意識が薄く、会社を休職をしたときには、とくに復職を急がず、なるべく先延ばしにしようとする傾向が多くの場合で見受けられます。昨今、このような性格傾向を背景に、会社の職場環境における適応期間が短く、その結果、直面する現実問題への対処に行き詰まり、無気力や無力感不満感、焦燥感、怒りなどの影響で、うつ病に罹るケースがみられます。

このようなタイプのうつ病の治療に当たっては、療養と服薬による心理的な疲労の回復だけでは十分ではなく、睡眠と覚醒のリズムや生活リズムを構築するための生活指導、組織への帰属意識や自身の役割意識など、意識を立て直し理解改善するような、精神療法的な対応がより重要な役割となります。

その理由として、従来方のうつ病で出現する疲労困憊や精神の消耗状態とは異なり、なにかやる気が出ない、気力が湧かない、疲労感など…。さまざまな体調不良などを訴える裏側には、仕事に対する意欲や勤労意欲の大きな低下があげられます。そのような背景から、このようなタイプのうつ病では、いたずらに長期間の療養をするだけでは、うつ状態の慢性化を引き起こす可能性があります。

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©Calme du coeur(心の凪)