🌈『神経症(神経症性障害)』とは? ※「うつ」「HSP」にお悩みの方もご覧ください・・・⇒ 神経症 治し方、鬱 治し方、HSP対処方法、強迫性障害 治し方、不安障害 治し方、森田療法 やり方、ご相談者の声、カウンセリング

「神経症」「うつ」「HSP」のお悩み克服 精神心理カウンセラーの堀川です。

今回は、「神経症(神経症性障害)」について、森田療法の観点から投稿をさせていただきます。
「うつ」や「HSP」でお悩みの方も通ずるところがありますので、お読みいただければと思います。


現代精神医学での「神経症」

 

現在の精神医学で「神経症」は、心理的あるいは環境的な原因によって発症する心因性の精神障害と言われています。不安感や抑うつ、恐怖感、強迫観念などの精神症状や、その症状と併せて様々な心身の症状が発生することもあります。人によって悩む症状は異なりますが、これらの心身症状のため、当事者はとても辛く悩み苦しみ、日常生活を送るにも支障をきたす状態になることもあります。

神経症が発症する主な要因として、「心因」と「性格(資質)」の2点が関連し合っていると考えられる説があります。
これは例として、日々の生活を送る中で、自分の理想とする、または想い描いているような人生や対人関係などをうまく構築すること
ができないことによって、心が平穏に保つことができず、それが心の葛藤状態を生み出し、マイナス思考のスパイラルに陥ってしまい、抜け出せない場合などが上げられます。このような個人の性格(資質)に関わることが大きい面については、「個別的な心因」と言わ
れています。


「性格」と「性質」…

 

上述の通り、神経症の発症には個人個人の性格(資質)の要因も大きな影響を及ぼします。人はぞれぞれ様々な性格を持っています。
もし嫌な不快な出来事が起きたとしても、とくに深く考えず悩まない人もいれば、色々と思いを巡らし、悩みの闇に陥る人もいます。
よくメンタルが強いとか弱いとか言われますが、その類の問題ではないと私は思っています。

どのような性格でも良い面とそうではない面があります。
このことを、森田療法では「両面観」と言います。つまり、何事にも両面があるということです。

森田療法の理論では、「神経症」になる人に多い性格特徴として、後述4つを掲げています。「神経症」「うつ」「HSP」の
長くて辛い悩みを克服した、私自身のあくまで個人的見解ですが、この性格特徴は「うつ」「HSP」に悩まれている方にも、
共通するところが、無きにしも非ずと思っています。

また、この以下①~④の性格特徴は、あくまで性質の一部であり、治るものでもなければ治すべきものでもありません。
この点はとても重要ですので、認識を深め理解して頂きたく思います。

私は「神経症」「うつ」「HSP」の悩みから解き放たれましたが、いまでもこの性格特徴を持っており、それを存分に活かして
生きています。先ほど述べました森田療法の「両面観」で言いますと、性格のプラス面を活かして生きていると言えるでしょう!


「神経症」になる人に多い性格特徴…

 

①内向性…
自分の心身の状態を細かく分析する傾向があります。
自己内省的、理知的で、とても真面目な性質をもっています。

②心配性…
物事や人間関係に対して敏感で、取り越し苦労をしやすい性格です。
繊細および敏感、感受性が強いことで、傷つきやすい性質です。

③執着性…
自分が関心をもった物事に対して、こだわりを持ちやすい性格です。
良い面でみると、根気強く物事を実行に移し、努力することを厭いません(いといません)。

④完全欲…完璧主義および理想主義的な性格傾向があります。高い自己像を持ちますが、
完全欲によって思うようにいかないことも少なくなく、自己肯定感を低く感じる傾向があります。

「精神交互作用」とは?

このような性質を持つ人が、偶然に起きたなんらかの些細なきっかけや様々な心因に遭遇したことによって、心身の不調を自覚する
ようになり、その自分自身の心身の変調に意識が集中しまう状態になり神経症が形成されていきます。そして更に、その不安や不快
な感情、緊張感など、気になる感情や体の不調などに注意が集中することによって、それが固着化し、症状にますます注意が集中し
悪循環に陥っていきます。この状態を森田療法では「精神交互作用」と呼びます。

「精神交互作用」とは”感覚”と”注意”が交互に作用し合い、その感覚をさらに強くしてしまう精神の動きを意味しています。例えば、
人前で話をするとき、「何か緊張しているなぁ…」といった感覚に対して、「なぜだろう?どうなっているんだろう?」といった具
合に注意を集中させればさせるほど、緊張しているという自分に注意が集中し、その感覚がますます鋭敏になるといった、悪循環の
螺旋階段(らせんかいだん)に陥る状態のことを言います。

「思想の矛盾」とは?

 

そして、この「精神交互作用」を強めてしまう原因になっているのが、森田療法でいう「思想の矛盾」という考えです。先ほどの例で
言いますと、「人前で緊張してはいけない」「ビクビクしてはいけない」「堂々としていななければならない」などといった、自分の
想像で思い描いた理想である自分の「あるべき姿」を、「こうでなければならない」「そうしなければならない」「こう考えなければならない」などといった「あるべき思考」に執着すればするほど、現実と矛盾が大きくなり心の中に葛藤が生じます。この矛盾による
葛藤から症状が発生し、そして強まっていく…。このことを森田先生は「思想の矛盾」と呼びました。


「森田神経質」とは?

 

森田先生は神経症の患者を「森田神経質」と名付けました。森田神経質とは、生まれつき自分自身の心と体の状態に対してとても
敏感な人(⇒ヒポコンドリー性基調)のことをいいます。

そして、そのヒポコンドリー性基調の性質をもつ人に何らかの機会がきっかけとなり、「精神交互作用」および「思想の矛盾」と
いった心理作用が働き、悪循環に陥った状態が神経症ということになります。

神経症に基づく精神症状は、主に不安を中心とする、人間ならば誰しもが感じる感情や感覚を異常なものと思い、それを取り除こう
取り除こうと努力すればするほど、それに「とらわれ」てしまって症状になったものです。したがって、幻覚や妄想などの精神症状
が出ることはほとんどありません。さらに、神経症に悩む人は、自分が精神的に不調であることを自覚していることが多く、この点
で病識の欠如している統合失調症や躁病とは異なると言えるでしょう。

森田先生は森田療法を患者に行うなかで、「あるがままになすべきをなす」、「気分本位ではなく目的本位」、
「自然に服従し境遇に従順になれ」、「恐怖突入」、「不安常住」、「外相整えば内相おのずから熟す」など、
たくさんの言葉を使われていますが、それらの説明は今後のブログで投稿させていただきたいと考えています。

今回の投稿は以上となります。

 

「あなたは決して独りではありません!!」

 

私と一緒に、「神経症」「うつ」「HSP」の悩みや生きづらさを克服しましょう!

 

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©Calme du coeur(心の凪)